虫歯が痛くない場合は要注意!原因や治療を受けるコツを解説

虫歯は痛みを感じたときにはすでに進行しており、痛くない段階で放置されることが少なくありません。
しかし、痛くない虫歯でも放置すると重症化する可能性があり、最終的には歯を失うことにもつながります。
本記事では、痛くない虫歯の状態やそのリスク、痛くない治療を受けるためのコツを解説します。
早期の発見と適切な治療で歯の健康を守りましょう。
虫歯のメカニズム

虫歯は、口の中の細菌と食べかすが原因で起こる病気です。
特に糖分を含む食べ物を摂取すると、口内の細菌がそれをエサにして酸をつくり出します。
この酸によって、歯の表面を覆うエナメル質が溶け出す現象が脱灰(だっかい)です。
エナメル質は人体でもっとも硬い組織ですが、酸には弱いため、繰り返し脱灰が起こると徐々に穴が空きます。
一方で、唾液には酸を中和し、溶けた歯の成分を元に戻す再石灰化(さいせっかいか)の働きがあります。
脱灰と再石灰化のバランスが崩れ、脱灰が優勢になるのが虫歯が進行している状態です。
そのため、食後の歯みがきやフッ素の活用、間食の回数制限などで再石灰化を助けることが重要です。
痛くない虫歯はどのような状態?

痛くない虫歯は、進行していても自覚症状がないため放置されがちです。
痛くない虫歯の状態としては、以下の3つが挙げられます。
- 初期の虫歯
- 神経が死んでしまった虫歯
- 過去の治療で神経を取り除いた歯の虫歯
痛くない虫歯の状態を理解して、早期に治療を受けることの重要性を知りましょう。
初期の虫歯
初期の虫歯は、歯の表面に白濁した部分が現れた状態です。
この段階では、まだ虫歯の影響がエナメル質のみにとどまっているため、痛みを感じづらいです。
そのため、自己判断で治療を遅らせてしまうケースもあります。
初期の虫歯は早い段階での治療がとても重要で、フッ素を塗布してエナメル質を再石灰化させ、進行を防ぐ治療が施されます。
神経が死んでしまった虫歯
虫歯が進行して歯の神経に到達すると激しい痛みが生じますが、その後神経が死んでしまうことがあります。
神経が壊死すると痛みを感じなくなりますが、これは決して治ったわけではなく、虫歯が進行している証です。
神経が死んでしまった歯はもろくなり、放置すると歯が崩れたり感染が広がったりするリスクがあるため注意しましょう。
痛みがなくなったからといって治療を後回しにせず、早期に治療を受けることが大切です。
過去の治療で神経を取り除いた歯の虫歯
過去に虫歯の治療で神経を取り除いた歯も、再度虫歯が発生することがあります。
この場合痛みを感じられないため、再発に気づかず放置してしまうケースが多く見られます。
特に、経年劣化で詰め物や被せ物に隙間ができると、そこから細菌が侵入し、再び虫歯が進行することがあるため注意しましょう。
痛みがないため放置されがちですが、再発した虫歯を放置すると歯を失うことにつながりかねません。
過去に治療した歯に異変を感じた場合はすぐに歯科を受診し、早期に対処しましょう。
虫歯の進行度と痛みの関係

次に、虫歯の進行度と痛みの関係について、以下の5段階に分けて解説します。
- CO:虫歯になりかけている状態
- C1:初期の虫歯
- C2:中期の虫歯
- C3:重度の虫歯
- C4:末期の虫歯
痛みを感じる段階に進む前に治療を受けられれば、より少ない負担で済むため早期の発見が重要です。
【CO】虫歯になりかけている状態
COは、歯の表面が酸によってすこし溶け、白濁する状態です。
この段階で痛みを感じることは全くありません。
エナメル質のわずかな脱灰に過ぎず、自然治癒する可能性もあります。
痛みがないため気づきにくいですが、この段階でフッ素を塗布したり定期的に観察したりすることで虫歯の進行を阻止できるでしょう。
【C1】初期の虫歯
C1は初期の虫歯で、エナメル質に小さな穴が開き変色する状態です。
この段階でもほとんど痛みは感じませんが、虫歯が進行すると冷たいものや甘いものに対して軽い痛みを感じることがあります。
初期虫歯の治療では、歯を削って詰め物をすることで、虫歯の進行を阻止します。
痛みがないため、早期に受診できればより簡単で痛みの少ない治療で済むでしょう。
【C2】中期の虫歯
C2は中期の虫歯で、エナメル質を越えて象牙質にまで達した状態です。
この段階になると、冷たいものや甘いものを食べたときにしみる、または痛むことが多くなります。
痛みを感じるため、虫歯に気づくきっかけとなりますが、まだ痛みが軽度なため、多くの人は放置してしまいがちです。
治療には象牙質を削って詰め物をする必要があるため、この段階で治療を受けられれば歯を保存できる可能性も高いでしょう。
【C3】重度の虫歯
C3は歯の神経にまで虫歯が進行した状態で、激しい痛みを感じることがあります。
冷たいものや温かいもの、さらに噛んだときにも強い痛みを感じることが多く、ほとんどの人が自分の虫歯を自覚するでしょう。
この段階では、歯の神経を取る根管治療が必要となる場合が多く、処置が遅れると歯を抜く必要性も出てきます。
痛みがひどくなる前に治療を始めることが重要で、放置すると歯の神経が死んでしまう可能性もあるため注意しましょう。
【C4】末期の虫歯
C4は末期の虫歯で、歯の神経が死んで痛みが消えた状態です。
しかし、歯はすでにほとんど壊れており、膿がたまって口臭が強くなったり、顔が腫れたりすることがあります。
痛くないからといって放置していると、歯を抜かざるを得ないまでに症状が悪化します。
この段階で治療を行うのは非常に難しく、抜歯が必要となることがほとんどです。
痛くない虫歯の危険性

痛みがないからといって虫歯を放置してしまうと、知らぬ間に進行し、深刻な状態に至ることがあります。
ここでは、痛くない虫歯の危険性について以下の4点を紹介します。
- 知らない間に重症化する
- 神経が正常に機能しなくなる
- 歯を失う
- 感染症のリスクがある
治療が遅れることで、健康に大きな影響を与える可能性があることを理解しておきましょう。
知らない間に重症化する
痛くない虫歯は自覚症状がないため、知らないうちに進行し重症化する危険性があります。
初期の虫歯ではエナメル質がすこし溶けただけですが、そのまま放置するとどんどん進行し、痛みが出始めます。
虫歯が重症化してから慌てて治療を開始しても、きれいな歯を残すことは難しいです。
キレイな歯を保つためには、早期発見・早期治療を心がける必要があります。
口臭が強くなる
虫歯が進行すると、口臭が強くなるという特徴があります。
歯の内部にまで細菌が繁殖すると根元に膿が溜まるため、悪臭の原因になるのです。
この口臭は、周囲の人に不快感を与えるだけでなく、虫歯が深刻化しているサインでもあります。
自分では気づかなくても周囲の人に影響を与えることがあるため、異変を感じたらまずは歯科を受診し、口臭の原因を確認してみましょう。
神経が正常に機能しなくなる
虫歯の進行により歯の神経が正常に機能しなくなり、最終的には死んでしまいます。
神経が死ぬと痛みを感じなくなりますが、これは虫歯が悪化し神経の機能が失われた結果であり、治療の合図ではありません。
神経が死んでしまった歯は崩れやすくなり、放置すると歯自体が壊れたり感染を引き起こしたりするリスクがあるため注意しましょう。
歯が痛いと感じた場合には、虫歯が神経まで到達する前に歯科医師を受診することが重要です。
歯を失う
虫歯が進行すると、最終的に歯を失う可能性があります。
歯の神経が死んでしまったあとに虫歯がさらに深刻化すると、歯が割れたり崩れたりする症状が現れることがあります。
最悪の場合、歯を抜かなければならなくなり、その後は入れ歯やインプラントなどの治療が別途必要になるため、注意してください。
感染症のリスクがある
痛くないと感じるまでに悪化した虫歯が進行すると、歯の内部で感染症が広がるリスクがあります。
内部で細菌が繁殖し膿がたまると、その膿が歯根にまで広がり、歯周組織や顎の骨にまで影響を及ぼします。
このような状態になると、顔の腫れや発熱が起こり、最悪の場合は血液感染にもつながりかねません。
そのため、症状が出る前に早期の治療を受けることが重要です。
痛くない虫歯治療を受けるコツ

最後に、痛くない虫歯治療を受けるコツについて、以下の4つを紹介します。
- 痛みの軽減への配慮がある歯科を選ぶ
- 痛くない処置を選ぶ
- 治療の際は身体の力を抜く
- 定期健診で虫歯の早期発見をする
ぜひ参考にしてください。
痛みの軽減への配慮がある歯科を選ぶ
痛くない治療を受けるためには、患者さんの痛みを軽減する配慮がある歯科医院を選ぶことが大切です。
治療前にしっかりと説明を受け、治療中も患者さんの反応を見ながら進めてくれる歯医者を選ぶと安心できます。
痛みに敏感な方は特に、口コミや評判を参考にして、痛みを軽減する技術が高い歯科医院を探すとよいでしょう。
痛くない処置を選ぶ
現代の歯科治療には、痛みを軽減するためのさまざまな方法があります。
例えば、麻酔を使用して痛みを感じないようにしたり、病院によっては、笑気麻酔や静脈内鎮静法を取り入れてリラックスした状態で治療を受けたりすることも可能です。
特に笑気麻酔は、軽い不安を感じる方でも安心して治療を受けられるため、おすすめの方法です。
歯科医院で使用している麻酔の種類や処置法を事前に確認し、適した方法を選んでもらいましょう。
治療の際は身体の力を抜く
治療中の不安や緊張が痛みを増加させることがあるため、身体の力を抜く意識をもつことも大切です。
適度に脱力した状態で治療を受けることで、痛みを感じにくくなり、治療もスムーズに進みます。
どうしても緊張してしまう方は、歯科医師からリラックスする方法やアドバイスをもらったり、深呼吸を取り入れたりしてみてもよいでしょう。
定期健診で虫歯の早期発見をする
痛くない虫歯の治療を受けるためには、定期的な歯科検診での早期発見が不可欠です。
自分では気が付きにくい初期の虫歯も、歯科医師による診察やレントゲン検査で発見できます。
定期的に検診を受けて虫歯の進行を防ぐことが、痛くない治療を受けるための第一歩と言えるでしょう。
まとめ
痛くない虫歯は、進行してからでは治療が難しくなることが多いです。
最初は痛みを感じないため、気付かずに放置してしまうことがありますが、そのまま進行すると最終的に歯を失うことになりかねません。
早期発見と早期治療が重要で、定期的な歯科検診を受けることで痛くない段階での治療が可能です。
平山歯科医院では、丁寧なヒアリングと診察で患者様一人ひとりの歯の状態を詳しく把握した上で治療を行っています。
痛みのない初期虫歯のうちに治療すれば、歯を削らずに済むこともあります。
当院では痛みに配慮した治療を行っていますので、歯科治療に苦手意識がある方も、お気軽にご相談ください。